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坐骨神経痛は何故、起こる

坐骨神経痛は、病気の名前ではありません。
坐骨神経を圧迫する別の要因によって、発症する神経痛の総称を指します。
では、坐骨神経痛を発症させる別の要因とは、一体何を表しているのでしょうか。
それは様々な腰痛が、坐骨神経痛を併発させているのです。

・ギックリ腰による坐骨神経痛の併発…
ギックリ腰は腰部周辺の筋肉(大腰筋)が、機能停止してしまう状態を言います(腰を少しでも動かせば、激痛を伴います)。その機能を補うため、大腿部・臀部の筋肉が腰部筋肉の代替をすることになります。しかし、大きな負荷が掛かり過ぎたため(過度の緊張)、坐骨神経を圧迫させ、坐骨神経痛を併発する恐れがあります。

・椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛の併発…
お気づきの方もおられると思います。ギックリ腰とくれば…次は、椎間板ヘルニアです。椎間板とは、1つ1つの背骨にあたる椎骨のクッションの役割を持っています。この椎間板がずれることで、椎間板ヘルニアが発症します。椎間板ヘルニアも坐骨神経痛も脊髄神経根の圧迫によって発症しますが、脊髄神経根が圧迫される部位が違います。気を付けていただきたいのは、椎間板ヘルニアが治れば坐骨神経痛も治るというわけではないことです。逆に、どちらかが発症すれば、どちらかを併発する恐れがあるということです(腰部分の痺れが治ったと思ったら、太腿当たりに痺れが残っている…)。

・腰椎すべり症による坐骨神経痛の併発…腰椎すべり症は、主にご年配の方に多く発症する病気とも言えます。背骨は、椎骨が重なり合っています。そして、腰椎を構成する骨の組織が弱まる/腰椎の部分の椎骨が滑る(ずれる)ことで腰痛を発症します(腰椎捻挫)。腰椎のズレ(骨盤の歪みにも通じる)が、坐骨神経痛を併発する恐れも十分考えられます。
こうして様々な病気による坐骨神経痛を考えてみると、2つの明確な原因が掴めてきます。

「背骨から軟骨が飛び出ることで、神経に触れてしまう」「身体の中心をなす骨盤の筋肉が弱まる」…この2つの原因を解決し、坐骨神経痛が改善されるには…腰部筋肉(大腰筋)・骨盤の回りを囲む筋肉の強化が必要になります。

つまり筋肉を強化することで、神経が圧迫されることが無くなるわけです。ただし筋肉の強化といっても、牽引(足を引っ張る)などで筋肉が強くなるわけではありません。

腰部筋肉(大腰筋)・骨盤の回りを囲む筋肉強化を含め、適切な治療が施術されていないため、何年も坐骨神経痛に悩まされている方がいます。
これが、坐骨神経痛を取り巻く現状なのです。