腰痛と坐骨神経痛の違い
腰痛も坐骨神経痛も症状の総称で病名ではありません。
腰痛は、その名の通り腰回りの鈍痛といった感じですが、坐骨神経痛の痛みの範囲は広く、腰から下のお尻から足にかけて痛み・腫れ・痺れもあり、坐骨神経痛の症状と腰痛の症状が加わることもあります。このように腰痛と坐骨神経痛の区別は難しいのですが、お尻や足にかけての腫れやしびれを含む神経症状が現れたら坐骨神経痛と考えて良いでしょう。
腰痛の特徴は、長時間同じ姿勢でいたり、腰に負担のかかる体勢が習慣化されてしまたりしたら、腰回りの筋肉が常に緊張状態にあり筋肉疲労が腰痛に繋がります。
坐骨神経痛の特徴は、腰に強い負担がかかると、腰痛と坐骨神経痛が一緒に起こることが多いでしょう。坐骨神経痛の原因はさまざまですが、「簡潔歩行」という歩いていると腰が痛くて動けなくなり、安静にしていると痛みは治まるという症状が先に出ます。そのうち症状が進行して安静時にも痛みが出るようになり、寝ている時に足を伸ばすと痛みが増す、座っている方が痛い等の体勢によって症状が出るような状態になります。
これは、腰椎(骨盤から仙骨を挟んでその上5つの骨)の破壊から、脊椎内の神経の圧迫や、脊髄の前後の神経の圧迫等が原因で大腿骨から足先まで伸びた坐骨神経を刺激し、痛みやしびれといった神経症状を起こすのです。
坐骨神経に繋がる脊椎内の神経の圧迫や脊髄の前方の圧迫が生じると、腰を曲げると圧迫から解放されて痛みは解消しますが、反らすと神経の圧迫状態になり神経症状が出るのです。