坐骨神経療の治療~TNF-α阻害薬の有効性~
以前からスウェーデン・フィンランドの研究者たちが中心になって、坐骨神経痛に関するある治験が行われています。
その治験を「TNF-α阻害薬」といいます。
それによると坐骨神経痛を発症している患者に対して、TNF-α阻害薬(=nfliximab(Remicade,Centocor注射)を投与したところ、興味深いデータが報告されているのです。
・TNF-α阻害薬投与1時間後→痛みのレベルが50%低下。
・1週間後/2週問後/1ヵ月後/3ヵ月後、同じようにTNF-α阻害薬投与し続ける→さらに痛みが緩和。
そして、スウェーデン・フィンランドの研究者たちは、次のように発表しています。
「TNF-α阻害薬を投与したすべての患者が3ヵ月以内に、仕事復帰を果たしました。このTNF-α阻害薬は、坐骨神経痛の傷み&炎症において重要な役割を果たしていると考えられます。」
確かに治験患者は坐骨神経痛によって生じた痛みが緩和され、社会復帰を果たすことができたとされています。
しかし未だに、「何故、TNF-α阻害薬が坐骨神経痛に対して効果があるのか」…明確な説明がなされていないのです。
TNF-α阻害薬の効果が本物であれば…坐骨神経痛に悩まされている多くの患者に、救いの手を差し伸べることに繋がります。
今後、更なる研究成果が望まれます。